こんにちは、くらりです。
現在ボクはストリートダンス講師9年目の28歳です。
これまで幼児から70代の高齢者まで様々な年齢層にダンス指導をしてきました。そしてその中で常に「ダンス講師としてボクがやっていることは本当に正しいのだろうか?」と色々な側面から考えてきました。
今回は、今まさにストリートダンスの先生をしている方がモヤっと思う点についてボクなりの考えをお伝えします。
そもそもストリートダンスの先生ってどうやったらなれるの?
これについては、おそらく一定数の方が気になるところだと思います。
「なってからじゃなくて、先生になるまでの道のりを教えてよ( ´Д`)y」
いや、確かに。ですが今回はメインテーマから外れてしまいますので割愛させてください。これに関してはまた近日中に記事を書きます。
現状のストリートダンス教室やレッスンは?
ボクがダンスを習い始めた1998年は、まだ嵐もデビューしていないくらい前で当時のストリートダンスの世間的なイメージは「女の子が可愛く、またはセクシーに踊るもの」といった感が強かったかと思います。
だからダンスを始めた頃のボクはいわゆるハーレム状態ですが、小学生のボクにとってはそれが嫌で嫌で一度思わず泣いた記憶もあります笑(ダンスを始めた経緯などもまたどこかでお伝えします)。
そして今では当たり前ですが、本格的なストリートダンス専門のダンススタジオとして門を構えていたところは数少ない状況でした。。。
それがここ最近では余程の田舎でなければ大体通える圏内にダンススタジオの1つや2つ、場所によっては別々のスタジオ同士が隣接していることもあり、ストリートダンス業界も随分と様変わりしました。
また、生徒からすればどこのスタジオを選んでもだいたいハズレの先生に当たることもなく、また思っっていたダンススタイル・ジャンルでなければ他の先生に習うことも容易にでき、日本全体のストリートダンスレッスンの質も一定の水準にあります。
新型コロナウイルスによって増した“オンラインダンスレッスン”の供給
2020年からはオンラインで自宅でダンスレッスンが受講できる「オンラインダンスレッスン」に多くのダンススタジオや個人の講師達が着手し始めました。
これは主に、ZOOMやInstagramの非公開アカウントを用いてビデオ通話機能で先生と生徒がリアルタイムにダンスレッスンの時間を共有するというもの。
どこでもレッスンが受けられる、通常レッスンより少し安いといった理由などからオンラインでのダンスレッスンはじわじわと定着してきているように感じますね。
というか、自粛が続く日本経済の中でストリートダンス講師が生き抜くためにこれまで消極的だった方々も仕方なくオンラインレッスンに切り替えた、という部分もあります。
※オンラインダンスレッスンのメリット・デメリットについてはまた詳しく記事にします!
どんな状況でも変わらない「ダンスの先生に求められるもの」って?
ここまでの話を振り返ると、ダンススタジオは沢山あるし先生の人口もかなり増えてきた、その上オンラインで有名なダンサーのレッスンをどの都道府県に住んでいても受けられるとなると、一体私はどうしたらいいの!?
そんな中でも変わらずにダンス講師に求められるのは何か。
それはダンスを通じて楽しい時間を提供することです。
普通のこと、、、ですかね?
確かにインパクト弱いですよね。でも先生(あなた)、自分の胸に手を当てて考えてみてください。
一番最近のレッスンであなたはどれくらい生徒さん達に楽しい時間を提供しましたか?
「ぐ、、ぐはッッッ!!」(←ボク自身が一番耳が痛い)
これはボクの持論ですから、もちろん反対意見や別の意見も存在すると思っています。その上でお伝えするのでひとつの参考として捉えていただけると幸いです。
これまでのストリートダンスレッスンというのは、言い換えれば文化教室のようなものでした。
ストリートダンスがそもそもどんなダンスなの?ということを大人も子供も知らない時代で、まず当時の先生達は自分たちでダボダボのHIPHOPスタイルの服を着てレッスンしたり、海外のダンサーの映像を見せたりという「文化」を教えていました。
「私がハマっているのはこんなヤツなんです」みたいな。
ところが時代は流れ2021年現在、テレビではありとあらゆるCMでストリートダンスが取り入れられ、Mステではシンガー無しのダンサーだけのチーム(https://shitkingz.jp)が出演し、TikTokではダンサーでも一部の人しか知らないようなステップが流行ダンスとして多くの一般人が踊り、視聴しています。
そうなると、もはや「ストリートダンスを全く見たことがない」層が減少し「少なくとも一回は見たことある」世代がこれからの生徒さんになってきます。
だから、ボク達は自分の先生のレッスンを真似してただ形だけ“ダンスレッスン風レッスン”をやっている場合ではないんです。
レッスンの具体的な内容はさておき、その根底にあるテーマとして「ストリートダンスを通して楽しい時間を提供する」ことがこれまで以上に求められているのです。
とはいえ全てのダンスレッスンがそうあるべきだ、というわけではありません。例えば日本にストリートダンスが上陸してきた時からディスコブームも経験している大御所の先生には、若手が絶対に知り得ない価値ある情報や熟練の技術があります。そんな方はより技術を磨きたいハイレベルなダンサー向けに「ダンスの技術」を提供するでしょう。
ですがこういった例は少なく、日本のダンス講師達の分母に対して多くを占めるのがダンス歴3、4年〜十数年の講師でしょう。
そしてその講師達の中から(未来の)生徒達はどの先生にするかを選んでいるという構図です。
生徒さんがその講師達に(様々な理由はあれど皆が)潜在的に望んでいるのはダンス楽しい!と感じさせてくれることです。
そこに難しすぎる(自分が努力して体得した)技術やうんちくは不要なのです。
実際、若手の人気講師と呼ばれるダンサーのレッスンでは生徒さん達がとてもイキイキと目を輝かせて踊っていませんか?
生徒さん達は、憧れや出来なくて悔しいなど様々な思いを持っているでしょうが、やはりその中心には「楽しいっ!!」があるんだと思います。
自分が生徒時代にレッスンを受けていたときの気持ちを、ここで今一度思い出してみましょう。
まとめ
先生というのは、何かしらの点で生徒の模範になってこそ「先に生きる者」として価値があると思っています。
そしてそれが決して技術だけではないんだよ、というのをお伝えしました。
もちろん並行してダンスの素養として文化的な事や技術を教えることもストリートダンスの先生としては必要不可欠ですが、もし親御さんからのご意見や他のダンサーのレッスンを見て迷うことがあれば、この記事を読んでまたひとつ広い視野で考えられたら幸いです。
ではまた👋
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