こんにちは、くらりです。
今回のテーマは10の「特に新人の先生が陥りがちな間違った教え方」をお伝えします。
ボクがダンスインストラクターになりたての頃に気付かずにやってしまっていた事も多くありますので、今の自分にも改めて戒めの意味を込めて以下に紹介していきます。
それでは順番に説明していきます◎
①ひとつの事を教えるのに情報をたくさん詰め込んでしまう
新人のダンスインストラクターにとって毎回のダンスレッスンが新鮮で気合も入っています。
そのため、知らず知らずのうちにあれもこれもと1つのステップを教える中で、やれ重心の移動だアイソレーションだ手先のシルエットだと一気に詰め込んで教えてしまいます。
例えそれがキッズでなく大人であっても、そもそも人間が一度に処理できる情報の数は3つ程度です。
それなのに一気に3つ以上の情報を伝えるのは、生徒さんに不要なストレスを与えてしまいます。
※上級編としてあえてそれをして集中力を上げる指導法も存在します
一気に情報を詰め込みすぎていないか?に注意してみましょう。
②その日の分の振付全部を止めどなくダラダラと振り写しする
新人のダンスインストラクターにとっては「止まると死ぬ」と思っているのか(←いやそれは言い過ぎか)、マグロのように生徒の様子も見ずにズンズンと振り写しを進めがちです。
ですがこうして指摘されるとこれは当然良くないと思うはずです。
しかしそれがいざスタジオに入って生徒を前にすると、止めどなく説明し続けてしまうのです。
この傾向があると自覚のある人は、レッスンの準備段階で「ここからここまでが第一パート」と決めたり1×8(ワンエイト)ずつにしよう、などと区切る場所を明確にしておくと焦らずに丁寧に教えられます。
※ちなみにボクの場合は、指導歴一年目から事前に振付を作らずにその場で思い付いたものを振り付けにして教えていたため、区切る意識を持たずとも少しずつ振付を足していくことでこの問題を回避していました。(このパターンの人もいます。これにも一長一短あり。)
③逆に丁寧さを意識するあまり「木ばかり見せて森を見せない」進め方をする
これは絶対に避けるべきかというと一概にそうとも言えないのですが、、、
つまりどういうことかというと全体としてどんな振付になるかの完成像を見せずに、細かい点ばかりを説明することです。
「いや矛盾してない!?さっき一つずつ丁寧にって言ってたよね?言ってたよねぇ??」
確かにその通りです。
基本はそうなのですが、理論通りにならないのが人間の心模様〜。
理論上は1〜10の事を教える場合、1から2、3、、、と順番に教えるのが正しいはずです。
ところが生徒側の気持ちを思い出してください。
例えばワークショップを受ける時やKPOP、マイケル・ジャクソンの完コピなどをする時って頑張りやすくないですか?そして練習過程も楽しくないですか?
要するに最初にゴール地点を教えてあげる(見せてあげる)ことは生徒さんのモチベーションをグッとあげてくれるのです。
だからまず第一歩を教える前に一度先生が実演してみてあげましょう。これだけでレッスンの質が向上し、生徒さんの満足度が上がります。
これって仕事においても言える事ですよね。
最終的に自分の仕事がどんなお客さん(取引先)のどんなニーズに応えてるのかというゴールを知っていないと、ただ歯車の一つとしての「作業」としか感じられず、自分の仕事の質をどのベクトルで上げたらいいのか不明瞭になります。
④細かい部分に時間をかけ過ぎて完成形を練習させる時間がわずかしかない
基本的にダンスレッスンはグループレッスンが主流。
1回のレッスンに二人以上の生徒がいるのが一般的です。
時には10名を超えるクラスを1人で担当することも珍しくありません。
となると必ず生徒さんによってレベルに多少なりバラつきがあるので教えた内容を吸収する速度が人により異なります。
新人ダンスインストラクターの中でも元々自分も生徒時代に苦労してレッスンについていってたという人は、過去の自分に生徒さんを重ねて一番吸収の遅い生徒さんばかりにアドバイスを繰り返す光景を何度となく見てきました。
これそのものはとても素晴らしいことです。
ですのでダンスの先生としてその姿勢を大切にしてほしいのですが、問題なのはその他の生徒さんのレッスン時間も同じ時の流れにあるという事です。
一人の生徒さんの個別アドバイスをしている時に他の生徒さんの時が止まってくれたり、“ぺこぱ能力”が使えたら最高なのですがそんなわけもなく。笑
ハッと気づけばレッスン時間残りわずか。
「さて、では残りの時間で完成したこのステップ(振付)を通してみましょう〜(冷や汗」
となっていませんか?
レッスン時間の配分として全体を見せる→細部を教える→全体の完成形を通すの時間をバランスよくしましょう。
⑤生徒の習ったことの定着度を全く把握していない
教え始めであればあるほど、まずは私の話を聞いて!モード全開になりがちです。
「今日はこれを教えるんだ!」という、準備物を発表する行為に陥ってしまっています。
ですが発表するということは教えることと全く意味が違います。
若手時代のボクは完全にこのミスを犯していました。
ここには「相手が理解したかどうか」というポイントが隠れています。
これはある程度経験がものを言う部分ではあるのでまずは意識してみることからで良いですが、生徒さんの「どの部分が出来て、どの部分が出来ていないのか」という定着度を自分の中で明確にしておくことが重要です。
特に最近ではYouTubeで無料講座の動画が配信されたり、EXPGが収録レッスン動画を月額で何度も見られるサービスを始めたりとオンラインレッスン業界が成長してきています。
それ自体はストリートダンス業界全体が盛り上がることなのでボクとしては大いに賛成なのですが、ダンススタジオでリアルな対面レッスンをしているダンスインストラクターはこれまで以上に「オンラインでは得られないメリット」を意識して提供していくことが大切になってきます。
そんな中で目の前の生徒の定着度を把握してないとなると、とても勿体無い。
生徒さんをよく観察して、出来ている部分を褒め、出来ていない部分を集中的にアドバイスしましょう。
まとめ
さて、ここまででいくつの項目が当てはまったでしょうか?
特に新人のダンスインストラクター・講師にとっては純粋にダンスを教えるだけじゃないの??と新たな発見があったかもしれません。
次回は「新人ダンスインストラクターが陥りがちな間違った教え方 10選(後編)」をお伝えします。
そちらもあわせてぜひ参考にしてみてください!
ではまた👋
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