こんにちは、くらりです。
今回のテーマは、ズバリレッスンの作り方です。
先生になる時点で、ほとんどの方は多少なり指導経験をお持ちだとは思いますが、実際にレッスンを担当するにあたり自分のレッスン構成を改めて考えておくことをオススメします。
この記事を読むことで、これから始まるレッスンや現在担当中のレッスンをより質の高いものにして、生徒さんの集客力を高めたり、現状の生徒さんの満足度を上げることが期待できます。
とはいっても理解することが難しい項目は一つもないので、まずは最後までぜひご一読ください。
簡単な自己紹介
6歳のときからダンスを習い始め、複数のダンス講師に師事。 今年でダンス歴23年目、ダンス講師歴は9年目。こう見るとそれなりに歴が長くなってきましたなぁ。 教育にも関心があり、大学では心理学を専攻していました。 子ども教育から選抜チーム育成、高齢者の健康プログラムまで様々な形のストリートダンスレッスンを担当。 12歳でストリートダンス世界大会日本代表チーム、26歳で某有名テーマパークでダンサーとして活動、その他CM出演なども複数経験ありの、今のところ平均点を取り続ける凡人です。
どんなレッスンにしたいか?
そもそも大前提の話として、いったい何を教えたいのか?を明確にする必要があります。
「そりゃ、ダンスでしょ」
これはツメが甘ーーーーーーいっ!!!
今やストリートダンスの先生の人口は増加し続けています。
その中の一人として、あなたは何故わざわざストリートダンスを教えるのですか?
ここまで詰めていきましょう。
では具体的な話を。
まず、「ストリートダンスそのもの」を教えたいのか「ストリートダンスを通じて何かしらを教えたいのか」で大きく方向性が分かれます。
ストリートダンスそのものを教えたい場合は、例えば
「LOCKの楽しさを知ってほしい」
「HIPHOPの歴史を含めてカルチャーそのものを伝えたい」
「自分のJAZZスタイルの細部に至るこだわりを学んでほしい」などでしょうか?
あるいはフリースタイラーの場合は
「ダンスジャンルに縛られることなく、ジャンルフリーなレッスンでストリートダンスの入口の役目になりたい」
などといった視点も考えられます。
一方でストリートダンスを通じて何かを伝えたいという場合は、例えば
「ダンスレッスンを通じて礼儀作法を身につけて欲しい(キッズに向けて)」
「ダンスの課題を1つずつ創意工夫することで乗り越えていき、将来その経験を実生活で役立てて欲しい」
「普段のストレスをダンスで心を解放して存分に発散してもらいたい」
などが考えられるでしょう。
もちろんダンスそのものをテーマにしたレッスンであっても、同時にストレス発散もしてほしいといったサブタイトルとして、もう一方の要素を含んだレッスン指針になることもあり得ます。
個人的には、主軸はその二択でハッキリとさせた上で、両方向の性質を持ち合わせたレッスンが無難ではないかと思います。
このように、レッスンの方向性をハッキリさせることで新規の生徒さんに対してのアピールポイントも明確化されます。
要するに、ウチのレッスンに来たら〇〇〇〇のメリットがありまっせ!と言えるようになるってことですね〜。
一般的なレッスンの流れ
すでにご存知の方のほうが多いかとは思いますが、ここでは一般的なレッスンの流れを確認しておきます。
挨拶
↓
ストレッチ
↓
毎週の決まったリズムトレーニング
↓
本日の課題(ステップ、音取り)
↓
振付
↓
まとめ・挨拶
ワークショップなどを除き、レギュラーのレッスンはどのレッスンでもこれが主流です。
常識を疑え!ストレッチって必要なの?
さて、ここからが本題。
ほとんどの方が取り入れているレッスンの冒頭のストレッチですが、これって本当に必要でしょうか?
「レッスン中に不自由なく身体を使えるようにするため」
「身体を事前に温めるウォーミングアップの目的」
「レッスン中での怪我を防ぐため」
といった理由がストレッチをする主なものでしょう。
ではさらに掘り下げてみます。
それって、レッスンの中でやる必要はありますか?
さてどうでしょう。
これに対する答えは、実は各先生の持つレッスンの性質によって変わります。
具体的には、幼児クラスではほぼ間違いなくストレッチはレッスン中に取り入れるべきでしょう。
何故なら幼児は体操のやり方を知らない場合がほとんどで、ストレッチそのものも教えながら行い、身体をこのあとのダンスに向けて状態を整えていきます。
次に選抜クラスでは必要でしょうか?
場合によってはストレッチは不要です。
正確に言うと、選抜クラスはハイレベルなダンスを練習するレッスン内容なので、ストレッチは必要ですがそれをレッスン内にやらないということもできます。
つまり、レッスンが始まる前の5〜10分前からレッスンスタジオに入って各自でストレッチをさせるのです。
選抜クラスの生徒であれば一般クラスを通過してきたでしょうから、ストレッチのメソッドは自分で再現できるはずです。
あるいはそれも自主性を育てるなどといった選抜クラスの方針としてむしろメリットがあるかもしれません。
このように、仮に慣習としてこれまで行われてきたストレッチであっても、自分の受け持つダンスレッスンの性質によっては必ずしも行わなければいけないわけではないのです。
もちろん何かレッスンで新たな工夫を行うときは、その理由や利点を生徒や保護者、スタジオオーナーなど関係者への事前のアナウンスや説明のフォローを忘れずに!
ボクは過去にそれでめちゃくちゃ失敗してるので!笑
振付をする意味とは?
レッスンでは多くの場合、1回もしくは1ヶ月などに渡って1つの振付をします。
しかし、ここでも一旦立ち止まって何故振付をレッスンの内容に組み込むのかを考えてみましょう。
- 新しく教えた動きを反復練習させられるから
- 純粋に曲にノって踊る楽しさを提供するため
- 生徒自身に「できるようになった」と実感してもらいやすいから
- 先生(自分)に憧れを抱かせることができるから
その他にも振付を行う理由はありますが、例としてこの4つを挙げてみました。
順番に補足していきます。
1つ目は、その日のレッスンで教えた新たな動き(ステップなど)を振付に織り交ぜることで、単調になりがちな反復練習を楽しくする工夫です。
特に集中力が持続しないキッズクラスなどでは効果絶大。
2つ目は、いや、本来これが第一の理由かもしれません。
音楽にノって楽しむというダンス本来の良さを存分に味わうためです。
言わずもがな、ダンスレッスンに通う生徒さんのほとんどが「ダンスを上手くなりたい」の前に「ダンスを楽しみたい」という欲求がありますからね〜。
3つ目は、振付は複数の動きのパッケージなので、以前できなかった箇所が少しずつできるようになり最終的に振付をノーミスで踊れるようになったとき、生徒さんは達成感に包まれます。
これは本質的ではないかもしれませんが、「ダンスレッスン」というアミューズメントだと考えるとそういった振付の使い方も大いにアリだと考えられます。
そして4つ目が、生徒さんをファン化するため。
これは先生に向けた暴露話ではありますが、ダンスレッスンはあくまで商売であり、生徒さんはレッスンという商品を購入されたお客様です。
これは汚い話でもなんでもなく、先生は自分の商品を自信を持って売っているはずですし、当然お客様にはその商品を手に入れて「よかった」と幸せになっていただきたい。
これが商売の基本です。
そしてダンスレッスンは売り切りではなく、いわばサブスクの類だと考えると間違いなく信頼関係を作っていくことが必須です。
つまり
「あの先生に習いたい、信頼できる」
「あの先生が好き」
と自分のファンになっていただく工夫をすることが“営業努力”というわけです。
その点においてレッスンでの振付という素材は生徒さんに自身の魅力を伝えるのにうってつけです。
ダンスレッスンも“サービス業”
ダンスレッスンはレッスン料をいただいた時点で既にサービス業です。
例えば何十年とかけて磨いてきたダンススタイルを曲げることなく一貫してきた人がいたとします。
尖っている分、そのスタイルの好みも見る人によって分かれるでしょう。
それを教えて欲しいという人に対して無償で教えるなら、師匠として「文句言わずについて来い」と背中で語るスタイルでも問題ありません。
ですがそこに金銭のやり取りが生じた時点で
レッスン依頼料⇆知識・技術の交換
ということになるので、相手に確実に教える責任があるのです。
それがダンスレッスンもサービス業という理由です。
昔、ボクが学生の時に習っていた女性の先生が今思うとドン引きするようなレッスン運営を繰り返していたことを思い出しました。笑
このテーマに関してはもう少し掘り下げられそうなので、また今後ピックアップして記事にしていく予定です。
まとめ
さて、今回はレッスンの作り方というお話でした。
ですが単純に何をすればいいの?というだけではなく、その一歩先まで踏み込んだ内容を紹介してみました。
いかがだったでしょうか?
この記事が皆様の先生ライフのお役に立つことを願って。。。
ではまた👋
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